奈良の洞川温泉(どろがわおんせん)に行って来ました。自宅から40分位の所にあります。
周囲を山で囲まれた宿場町です。
お目当てはこの季節限定の柿の葉では無く朴(ほお)の葉を使ったお寿司。
朴の葉と言うと岐阜県の朴葉味噌(ほおばみそ)が有名ですが、こちらは朴の若葉を使っています。
お寿司屋さんに行く前にせっかく来たのでちょっと街歩きしてみました。
洞川温泉は修験道の行者の宿場町で行者の衣装やほら貝が売っているお店もあります。
陀羅尼助(だらにすけ)と呼ばれる胃腸薬の看板があちこちにあります。
さて、お目当ての朴の葉寿司を買いに柳豊(やなとよ)さんに向かいました。
まずは5つ注文して店内で頂きました。運ばれて来るときに朴の葉の香りがしました。
私の乏しい語彙力(ごいりょく)で朴の葉の香りを表現するのは難しいのですが、葉っぱをちぎった時の青くさい匂いの中にミントのような爽やかな香りが混ざった感じがします。(すべて個人の感想です。)
作り立てなのか、まだ鯖の塩からさを感じますがとてもおいしいです。
これはぜひ買って帰って明日味わってみたいと思い、10個入りを持ち帰りで注文しました。杉の箱か紙の箱どちらがいいかお店の人に尋ねられ、思わず杉の箱でお願いしてしまいましたが、香りを楽しむ物なのに香りの強い杉の箱にしたのは失敗だったかなと少し後悔しました。
帰り道に立ち寄ったこちらのお店でも、違うお店の朴の葉寿司があったので買ってみました。
こちらは家に帰ってさっそく頂いてみると、それほど鯖の塩からさは感じずまろやかで美味しかったです。朴の葉の香りもとてもよくします。
柳豊さんで買ったお寿司は明日まで開けないつもりで置いてたのですが、夜になってとうとう我慢できずに少し食べてみることにしました。
お昼に食べた時より味もまろやかになっていて、朴の葉の香りもとてもしました。気になっていた杉の箱の香りもお寿司と調和していて気にならなかったです。
「これはうまーい!」と勢いで全部食べてしまいそうなのを我慢して明日のお楽しみにしました。
次の日、
こちらはさらにマイルドになって昆布締めのような甘い旨味が出ていました。
柳豊さんのお寿司は、昨日の夜より少しまろやかになって美味しかったです。朴の葉もバジルのような甘い香りもしました。
ご馳走さまでした!
お寿司に付いてた説明書によると、朴の葉ずしは洞川温泉で昔から端午の節句のお祝いや、この季節の保存食として作られていたそうです。
昔の人達は朴の葉寿司を食べるときの爽やかな香りに初夏の訪れを感じていたのかなと思いました。
ちなみにお寿司を食べるのに使っていた皿は栃の木で出来ています。
朴の葉寿司を食べるのに朴の木を使った皿で食べたいなと思ったのですが持っていませんでした。私は朴の木で器を作ったことがありませんが器を作る型として使ったことはあります。
次回は朴の木の事を少し書いてみようと思います。