器とたべもの

食べ物や器のことをとりとめなく書いていきたいです。時々木の器を作ってます。

牛乳を飲もう!

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こんにちは、コタツです。
今年も残すところあと少しとなりました。
歳を重ねるごとに一年が短く感じると言われますが、本当につい数ヶ月前にお正月を迎えた感覚がして、おそろしく感じる今日この頃です。

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今回は、最近よく目にする牛乳が余っていると言ったニュースに私も便乗して、牛乳を使った料理をいろいろ作ってみました。


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最初にシンプルな牛乳プリンを作ります。
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今回は海藻由来の凝固剤のアガーを使います。
寒天に似ていますがいますが、寒天より弾力があるゼリーができます。


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アガーはダマになりやすいため、砂糖とよく混ぜ合わせてから温めた牛乳に入れます。

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アガーと砂糖がしっかり溶けたら型に流して冷えたら出来上がりです。
めちゃくちゃ簡単でした。
生クリームとか使わずに牛乳だけを使うので味の良い牛乳を使う事がポイントです。

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次は、モッツァレラチーズを作ります。
使うのは、「ノンホモ」と言う牛乳の脂肪分を細かく均質化(ホモジナイズ)せず搾りたてに近い状態の牛乳です。
また、低温殺菌牛乳でも作れるそうです。

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瓶の上の方に乳脂肪のクリームが固まっています。

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鍋に牛乳を入れて60℃まで温めます。

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60℃になったらお酢を入れます。

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お酢を入れてしばらくすると、モロモロしたかたまりが出来てきます。

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ザルで濾してかたまりを取り出します。ちなみに下の液体はホエーと言って栄養があるので捨てずに他の料理に使います。

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後日ホエーを使って鍋を作りました。

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先程取り出したかたまりを90℃のお湯に入れて伸ばして折り畳むように練ります。手でやるとかなり熱いので木べらなどを使います。

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だんだんまとまってきます。練る作業をしっかり行うと食感が良くなると思います。

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丸く成形して冷水に浸けます。

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オリーブオイルと塩をかけていただきます。
牛乳の味がしっかりします。
思ったより簡単にできましたが、買ったほうがいいかな?
まあ、でもモッツァレラチーズがどのようにできるか知ることができてよかったです。


続いてポテトグラタンを作ります。
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切ったじゃがいもと牛乳と余ってた生クリームを適当に入れて火にかけます。
味付けも塩だけで、塩からくなりやすいので最初に濃くせずに少しずつ味を調整します。
牛乳が少なくなるまで煮込みます。

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煮込みすぎて黄色くなりました。
粉チーズをかけて表面に焦げ色がつくまでオーブントースターで焼きました。

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ちょっと焦げましたが、じゃがいもを牛乳で煮込むことで、味が凝縮されて、とてもおいしかったです。


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次にミルクジェラートを作ります。

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冷凍庫で冷やす作り方もありますが、昔行われていた氷に塩を混ぜて冷やす方法で作ります。

氷に塩を混ぜると凝固点降下と言う現象により、0℃より低い氷水ができます。
この現象を利用して牛乳を凍らせジェラートを作ります。


こちらのYouTubeを参考にして作りました。材料も牛乳に加えて生クリーム、砂糖、スキムミルクを入れています。

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ボウルにあたっている部分から徐々に凍り始めます。
水気が無くなるまで練ります。

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真っ白なジェラートができました。食べてみると思ったより冷たくてびっくりしました。


最後に、古代の乳製品の「蘇(そ)」を作ります。
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ひたすら牛乳を煮込みます。

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粘りがでてきたぞ!

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さらに、火にかけ続けると炒り卵みたいになってしまいました。

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「なんか違うなー」と思いながらも、とりあえず型に入れて冷やしてみます。

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切るとボロボロ崩れます。
粘りが出た時に止めればよかった(T . T)。
味は、甘さがかなり控えめのミルキーみたいで見た目以上においしかったです。
以前食べた蘇の味と似ています。砂糖を入れたらミルキーになると思いました。

蘇は、飛鳥時代に貴重な牛乳をじっくり時間をかけて煮詰めて作られるため、貴族しか味わうことのできない高級食品でした。



日本で牛乳を飲む歴史は飛鳥時代の頃から始まったと言われます。

奈良時代には酪農家が都の周辺に集められ牛乳を宮中に供御したり蘇が作られたりしていました。
また、平安時代には薬のような感覚で飲まれていたようです。

牛乳の飲用は長い歴史がありますが、一般的に広まったのは明治以降で、平安時代以降に乳文化が少ないのは戦乱が多く、牛より馬が重宝されたからだそうです。

もし、平安時代以降も酪農が盛んに続いていたら日本料理は大きく変わっていたのかな?と思います。ミルク粥とか普通に郷土料理でありそうですね。

何はともあれ、牛の命とも言える牛乳が少しでも無駄にならないように、お正月はいつもより多めに飲みたいなと思いました。


〈参考にさせていただいたHP〉

nyukyou.jp